第5回本との土曜日「トーキョーのローカル」レビュー

 

テーマ:東京、「トーキョーのローカル」。

6月17日に開催した第5回本との土曜日は、テーマを「東京」としました。

 

「ローカル」は「地方」という意味ではなく、本来の意味は「地元」。つまり、東京もローカルだ。ともすれば東京を一括りにしてしまうことで見えなくなってしまうこの土地のローカリティを、さまざまな局面でローカルが注目されるいまこそ、見直してみたい。

東京は、ますます首都としての機能価値に押され、”地元”、”ローカル”としての個性が見えづらくなっている。
ショッピングモールや大型チェーン店、駅ビルなどが大きく発展し、東京の中枢エリアも郊外とおなじく均質化が進み、必ずしも東京でなくてもよい、そんな環境が増えてきました。だから、あえて東京のローカルについて考える機会を作りたい。

また、本との土曜日運営メンバーの個人の活動において、東京以外のエリアへと活動範囲を広げることが度々あり、他のローカリティにふれるごとに、自分をはぐくんでくれた東京について考えたくて仕方がなくなった。そんなこともきっかけの一つでした。

 

→第5回概要ページはこちら(出店者一覧など)

 

トーキョーのローカル、強者ぞろいの出店者

今回の出店は、書店を営む方、書籍の出版を行っている方など、本のお仕事に携わる方が多く集まってくださいました。自ら文筆を手がける方も多く、様々な角度からの東京を考える思想的な本も多かったです。また、東京の街を舞台にした小説、東京で暮らした作家のエッセイ本や漫画など、東京に居を構える者ならつい手が出てしまうような本で溢れていました。

また、ブックマーケット終了後、出店者数名とで東京をテーマにお勧めの本を語るブックトークを開催。「トーキョーのローカル」について思い思いに論じていただき、熱い時間となりました。

 

梅雨入り直後の晴天に見舞われたBETTARASTAND。
エントランス近くの小屋ブースの「港区でいちばんちいさな出版社」ビーナイスさん。東京のカフェや蕎麦屋の本や、世田谷と宮城・石巻の缶詰工場の人の触れ合いを描く絵本(と缶詰)などユニークな本を販売されていました。

 

今回の目玉のひとつ、中目黒の書店COWBOOKSの移動販売車「Traveling COW BOOKS」。トラックのサイドが開いて現れる本棚にはセンス光るセレクトの本たちが並んでいました。
人知れた名著の単行本が多く並んでいるのが目につきました。簡単に手に入らないような本が多かったのではないでしょうか。

 

「web magazine”温度”」さんと「 readin’ writing’」さん。それぞれにTOKYO本を抱えて、スマイル。
東京・田原町にオープンしたての書店「reading’ writing’」さん。それまでは長い間新聞記者をなさっていたとのこと。「東京のローカル」と、「時代性」を切り出すような厳選セレクトの新刊書籍をお持ちいただきました。
web magazine”温度”さんの本は、中央線沿線中心!タイトルがユニークな漫画やエッセイで思わず手が出る本ばかり。さりげなく置かれた東京が舞台の名作も。

 

「都市をアップデートする」をテーマに都市開発、地域再生プロジェクトの企画および運営を手掛けられる「The Living」さん。絞りに絞られたニッチなテーマの本ばかり!
「The Living」スタッフの女性は着物すがたで参加いただきました!

 

古本市での出店も多い晴山屋さん。今回本との土曜日2回目のご参加。
晴山屋さんのラインナップは、ふんわりと女性的でした。東京の暮らしにまつわるエッセイ本は、江戸時代に遡った本も充実。晴山屋さんの小話ですが、愛読書を友人に貸すときは「返してもらえない覚悟で貸す。それでもお勧めしたいから。」なので、同じ本を何冊も蓄えるそうです。本への愛がすごいです。

 

東京・西国分寺で、「そういえばさぁ、」から始まる街の人々の会話を集めたドキュメンタリー誌「そういえばさぁ、」を出版されているクルミド出版さん。出店中も来場者にアンケートを取り、ライブ記事制作をしていただきました!

 

編集のお仕事をされている店主さんの一日書店の屋号「さるうさぎブックス」。東京セレクトの古書に加え、大田区(久が原・鵜の木・下丸子周辺)で生まれたという本がとても目を引きました。

 

清澄白河で本の活動をされているtsugubooksさん(写真が斜めでごめんなさい)。拠点である清澄白河関連の本、旅の本、本が好きな人に向けた本などtsugubooksさんのパーソナリティについ興味を持ってしまうラインナップでした!

 

本との土曜日出店2度目のよたか堂さん。今回も東京をテーマにセレクトした本に、ご自分で装丁イラストを描かれた本も販売。とってもユニークです。

 

「なんとなく、クリティック」編集人の店主さんと 、古書を販売なさっている「あさって堂」さんのコンビのお店。売られていたオリジナル誌「なnD」は、2017年3月に東京で聞いた27のインタビューを収録。東京の今を伝える一冊でした。

連投でCOFFEE出店をしていただいたSOL’S COFFEEさん。今回はタコライスのランチボックス、コーヒーゼリーの新メニューが登場!ほかサンドイッチ、レモンスカッシュなどなどとても美味しかったです。
BETTARASTANDキッチンからは、なんと東京のローカルフードということで新メニュー「深川飯」が。毎度テーマに合わせてフードを考えていただき、大変感謝です。

ブックトーク「ローカルな東京を考えるための10冊」。

ブックマーケット終了後、出店者のイスとテーブルをちょいちょいと動かしただけの、ラフな形でのブックトークをスタート。「The Living」をなさっているTOKYOBeta 江口さん、readin’writin’ 落合さん、「そういえばさぁ、」のクルミド出版今田さん、「なんとなく、クリティック」編集・発行人の森田さん、本との土曜日ディレクターの中岡というメンバー。 それぞれの東京に対する熱いトークが飛び交い、会場の皆さんも熱心に聞き入っておられました。

 

第5回まとめ。

今回はいつもに増して、来場者と出店者さんとの会話の多い回だったと感じました。
会話を楽しんでいただいたということが正しい表現かもしれません。というのは、今回より一層、自分の大好きな本をより多くの人に手にしてもらいたいという思いや、似た感覚を持つ人と本にまつわる話で交流を深めたいという思いを、出店者の方や来場された方々を通して、強く感じられたのです。東京というテーマの身近さも、会話のきっかけを多く生んだのかもしれません。

本を介して、会話が生まれ、出会いが生まれる。そんな魅力がある場所に本との土曜日を育てていきたい。私たちはこの思いを続けていきたいと思います。

 

次回は7/15「旅のはじまり、はじまりの本」。

第6回の詳しい情報はこちら。

 

「本との土曜日」ディレクター。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です